現代における、魔女という生き方
最近よく言われる言葉に「前世、魔女でしたよね?」がある。
これ、第一印象を表す言葉としては、決してメジャーじゃないと思うんだけど、こんなにしょっちゅう言われるということは、そうなのかもしれないな、と思う。
それも、わたしの尊敬する「人を見る目」には特に信頼を置いている方と、龍の姿が見える本物の能力者に言われたので、どうにも疑いようがない。(気がする)
以前、ふざけて「魔女」という肩書きを名乗っていたが、人に名乗ったときの反応は概ね「あ〜〜〜(納得)」とか「すごいですね!」というもので、引かれたことはあまりなかった。(気がするだけかもしれない)
魔女と名乗って納得されるってすごいな、と思うんだけど、よっぽど似合うんだろうなと、自分でも思う。
なので、調子に乗って、こんな写真まで撮ってしまった。
魔女、といっても、歴史上「魔女」と呼ばれた女性たちは、全員が全員、魔法使いだったり、黒魔術を嗜んでいたわけではない。
むしろ、彼女たちは自然と調和し、自然の声を聞き、薬草を育て、自然療法に通じ、喧噪から離れて、静かにひっそりと暮らしていたように思う。
梨木香歩の「西の魔女が死んだ」という小説があるが、あのおばあちゃんの暮らしが、いわゆる「魔女」の生活だったのだろう。
魔女と言えば「魔女狩り」を連想する。
かつて、迫害され、虐殺され、見せしめに火あぶりにされた人たちだ。
魔女たちが迫害された理由は、男性による、男性が支配する、男性主権の社会を作るために邪魔な存在だったからだ、と言われている。
ジャンヌ・ダルクの例がわかりやすいが、魔女と呼ばれ火あぶりにされたのは、魔術に通じる人ではなく、社会に影響力を持つ女性だ。
民衆に人気のある女性、あるいは、物事の本質を見抜き、真理に通じ、支配者層による洗脳に気付いてしまう女性。
そうした「世の中を変えてしまうおそれのある女性」が、「魔女」というレッテルを貼られて、迫害された。
これが「魔女狩り」の真相、なのだと思う。
ちょうど、天動説が信じられていた時代に、地動説を唱えて裁判にかけられたガリレオ・ガリレイのように。神が己の姿に似せて人間を創りたもうた、というキリスト教の教えに逆らって、進化論を唱えたダーウィンのように。
余談になるが、錬金術師がやはり「黒魔術」と混同されて迫害されたのも、全く同じ理由だ。錬金術と言えば、不老不死の賢者の石や、人体蘇生術、ホムンクルスなど、いかがわしいイメージがあるが、それは意図的に操作されたもので(実際にそれを研究していた人はいるんだろうが)元を正せば、錬金術とは学問だ。
錬金術の目的は「真理を知ること」にある。
真理とは、世の中の仕組みを指す。この世界は、人間は、自然は、宇宙は、どのようにできているのか。それを探求するのが錬金術だった。
そこから、方向別に分野が分かれ、科学、物理学、化学、生物学、数学、宇宙学、遺伝子学......と、より詳しく「学問」として成立していった。
だから、錬金術とは、あらゆる学問の原型だ。
ちなみに「真理を知る」という概念は、哲学や心理学、宗教学やスピリチュアルなど、目に見えないものまで含んでいたために、若干怪しいイメージがあるのだろうが、最近の量子物理学などを見る限りでは、サイエンスも一周回って、錬金術に近くなってきたなあ、と感じる。
やはり真理というものは、突き詰めれば、行き着く場所はひとつなのだろう。
ついでに、これももうすぐなので貼っておく。ステルスしてないステマw
個人的に松雪泰子さんのラスト姐さんが美し過ぎて観たすぎる。
原作も。
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話が反れたが、錬金術師も同様に、キリスト教と神の名の元に民衆を支配する目的の権力者から嫌われ、反社会的であるとされて迫害された。盲目的に民衆を支配するためには、真理など知られては困るのだ。
そういう意味では、彼らも魔女と同じである。
そして、そういう性質……つまり「真実を口にしたために迫害された者」を魔女と呼ぶのなら、わたしにも確かに、似通った魂が宿っているという気はする。
何しろ今までの人生、大多数とか、普通と言われるカテゴリーの中にいられた試しはない。
例えば、クラスの中に好きな人がいるのが普通、とか、決まった友達といつも一緒に行動するのが普通、とか、相手に合わせた発言をするのが普通、とか、褒められたら謙遜するのが普通、とか。一度も共感できたことはない。
もっと言うなら「みんながやっていることを、みんなと同じようにやるのが当たり前」とか、全く意味がわからない。
「人と違うことすると変な人だと思われるよ」とかも、意味がわからない。変と思われたって死なないし。(逆に「変な人」と思われないために、やりたくもないことやって楽しいの?)
「常識」と呼ばれているものが、実際にはどこにも存在しないことは、小学生の頃には知っていた。家が転勤族だったからだが、行く先々で「常識」は、真逆から真逆へ飛ぶ勢いで違ったからだ。
その地域に住んでいる人が、その狭い範囲にだけ通じるルールを、さも世界のルールかのように信じているだけだった。それがわかると、そんなものに合わせるのが馬鹿らしくなって、やめてしまった。
わたしの考えや発言が「真実」かどうかはわからない。
だが、少なくとも「大多数が当たり前に信じていること」を信じないで、自分独自の考えを持つ人間であることは確かだ。それ故に孤立したり、独特だと言われたり、おかしいと否定されたりすることも、過去には多々あった。
そういう意味では、わたしの生き方は「魔女」的だと言えるし、わたしの今の友人知人は、ほとんど全員「魔女的な生き方」をしている人たちばかりだ。
そう考えると「魔女」というのは、魔法が使えるとか、能力や姿形のことではなく「生き方」のことを言うのかもしれない。
ただでさえ、これからの時代は、情報で人を煽動したり、狭い価値観に縛り付けることが、どんどん難しくなってくると思う。ネットやSNSの普及で、個人の世界がいくらでも広がるようになったからだ。
集団に迎合しなければ死ぬと思っていた人たちも、人と違う意見を言ったり、人と違う生き方をしている人が世の中には山ほどいることも、それで死ぬどころか幸せそうに生きている姿も、いくらでも知ることができる。
人は多様であることに気付く。
人と違うことは、おかしいことでも否定されることでもなく、自然なことなのだとわかる。
そうなると、これからの時代は、人と違うことを怖れず、自分の思ったことを言い、自分の考えで動く人が、もっともっと増えて行くのではないだろうか。
かつては迫害の対象になった「魔女」という生き方は、現代においては主流になるのかもしれない。そんな面白そうな時代を、楽しみにしていようと思う。
ちなみに魔女と言えば、この人も好きだったなー
同じく魔女関連では、この作品も面白かったよ。
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ただのステルスしないステマ大会になりましたw